理研CBSの中島美保さん(@mihonakajima)がゲスト。大学院時代とポスドク時代の仕事の背景、それらを踏まえたCell Typeに関する議論、特定の高次機能を問うためのTailor-made行動試験の作り方、などを伺いました (8/17, 9/10 収録)
Show Notes:
- 理化学研究所CBS
- 認知分散処理研究チームHP
- 中島さん業績集
- 坂野研(現福井大)
- 宮道さん回
- 五十嵐さん回 その1
- Nat Heintzラボ
- オキシトシンに反応するmPFCニューロンのメス性行動への影響…のお仕事
- BAC Tgの基礎を作ったHeinzたちの仕事 in 1997
- BAC トランスジェニックの神経科学への応用を解説した2001年のレビュー
- NYU 2014-2017まで
- Michael Halassaラボ(現MIT)
- Halassaラボでの注意機能による感覚選択を司る脳回路、のお仕事
- その自閉症モデルでの状態と緩和方法探索、のお仕事
- イアン・シュミット
- GENSAT(The Gene Expression Nervous System Atlas (GENSAT) BAC Transgenic Project)の論文
- およびデータベース
- TRAP :ここではTranslating Ribosome Affinity Purification (TRAP) のこと。リボソームのタンパク質L10aにEGFPをタグとしてつけ、GFP抗体で精製、リボソームにくっついてくるmRNAを釣ってくる手法 その1 その2
- TRPチャネルを使って神経活動の制御をする…の話(すみません。論文読み返してみたら、このメソッドの良さが強調されてて、決してOptoには勝てないとは書いてなかったです。by 中島さん)
- ロックフェラーの嗅覚の先生たち Vosshall Mombearts
- hmC (5-hydroxymethylcytosine) を発見したポスドク
- の仕事
- スパースさ:オキシトシン受容体発現ニューロンのmPFCでの分布がスパースであるということ
- Rbp4(KL_100)とかLayer5で使う人が多い
- 元論文
- Parafascicular nucleus: 束傍核。Striatumによく投射する
- TRN: Thalamic Reticular Nucleus 皮質とThalamusを繋ぐ抑制性ニューロンの核。最近印象的だったGuoping Fenの仕事とか
- AllenのEnhancer Virus
- TiM (Thalamus In the Middle)
- NYのアダム・カーター
- 谷口さんの抑制性ニューロンCre論文
- マット:Matt Wilson
- State-dependentなTRNの論文
- イアンが最初に立ち上げた行動
- ブロックデザイン:Cueでルールを示すのではなく、Visual BlockとAuditory Blockに分けることでどちらのModalityに注意を向けるのか判断する。
- トライアルバイトライアル:1セッション中のトライアルごとにキューの種類を変える
- サチっても成功確率は高くない:70%くらい
- ピローlab
- ピローのとこから出たやつ (Strategyを見るためにイアンのプロジェクトので使ってみただけで、Cross modalタスクでは使っていません by中島さん)
- HMM:Hidden Markov Model 特定の遷移確率を持つ内部状態(潜在変数)ごとに観測される結果の出力確率が違うモデル
- GLM:Generalized Linear Modelピローに依る解説
- モダフィニルを使った時:Ptchd1 KO におけるnoise filtering異常combinatorialレスキュー論文のFig. 5
- 行動のShaping
- クロスモーダルの話(で用いられたタスク):two alternative forced task (2AFC)のこと。ノーズポークによって提示されるキュー(high-passの音かlow-passの音か)に基づき、400 ms後、同時に与えられるAuditoryのdiscriminationタスクとVisualのdetectionタスクのどちらを行うかを選択する。ここでのdistractorとはキューで指定されない方のタスクmodalityのこと
- 中島さんが神経回路学会に載せていた行動実験に関する日本語レビュー
- サルの人が言うAttention, 例えばこれ
- Earl Millerラボ
- サルで全く同じようなタスクをやっている その1 その2
- Newsomeのルールスイッチタスク
- Symmetry/Asymmetryとは:visualでの右・左の『検出』と音のup/down sweepの『区別』において必要とされる検出の複雑さが異なる…というのがasymmetryと言う。なおFig. 4では音も検出タスクにしてsymmetricに。
- TDT Tucker-Davis社のプロセッサ。自前のlabviewのパクリみたいなコードがあってサウンドやクローズループのタスクロジックの正確なコントロールができる
- Auditory Striatumのpathwayがdiscriminationに効く:クロスモーダル論文において、PFC-audStr経路の抑制がどちらのタスクにも影響を出したこと(Fig. 3G,H)
- MD(mediodorsal thalamus)の仕事
- b2bになっている Guo/Inagakiの仕事 (ALMに対応するthalamusは”VM/VAL”)
- Pulvinar視床枕。ヒトでの機能的な示唆については、これとか
- 稲垣さんの激シブJNS
- SSFOとは:一回の光刺激で長時間開くoptogenetic tool
- Guoping Feng
- EBIO:SKチャネル陽性アロステリック調節因子
- 2016年のプロジェクト
- GPとは Globus Pallidus 淡蒼球
- ボーグ:(cy)Borg
- PPC:posterior parietal cortex チョイススペシフィックなシーケンスが見えたりする。例えばこれ
- レビューはこれ
- 最近のChris HarveyのPPCを分けている仕事
- UPennでJoint Position取ってる人 Shinjae Chungと Franz Weber
- Yang Dan
- Denise Caiラボ
- Shumanラボ
- Zach Mainen
- Tony Zador
- セージ
- Emery BrownラボHP
- ペアで職探ししてるのはAxelのドリフト論文の1stとLast(co-1stじゃなかった)
- Cori Bargmann
- NeuroRadioのCell Type 回
- KarelとSvobodaとCallawayのレビュー
- YusteのCell type会議:EMBO workshops on Cortical interneurons in health and disease 中島さんは2009年回に参加
- 他、類似した会議。会場となったPetillaはCajalの生誕地とのこと
- の成果物
- 最近の類似した会議
- の成果物
- Retinal Ganglion Cellでのcell type毎のtiling
- NeuroRadioのTwitterでアップデートされていた
- Hongkuiのレビュー
- グラーツ工科大学のWolfgang Woess
- Ostojic先生
- の論文
- DevelopmentalにTransientに起こるイベントを追った例
- Seth Shipman
- の論文
- 最近のJosh Huangの仕事
- Josh Huang ラボ
- Froemke先生のラボ
Editorial Notes
- 今回は貴重な機会を頂きありがとうございました!本当に長々と申し訳ないです。お二人とも話が非常に明快で一瞬で重要なポイントをついてくるので、勉強になりました。これからの更なるご活躍が楽しみです!私は日本語も英語も結構間違えてて反省!(汗)エレベーターピッチの練習しないと。これからも人間の行動に迫っていきたい思うので乞うご期待!(中島)
- ブザキとかは心理学で先に定義された用語に神経活動を後から対応付けることに否定的な主張をしていますが(それも一理あるとは思いますが)、今回の話を聞いて、やっぱ行動心理学をちゃんと勉強した方が色々とやりようがありそうだよな~、と思いました(脇)
- 常々、研究者として一番大事な能力の一つはresilienceだと思っていますが、度々苦境に立たされつつも、その度にいい仕事をいい論文に仕上げてくるスタイルに大変刺激を受けます!(萩)